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脳出血の年の夏

もう10年になる。

56歳の夏。企画プロデュースした“60s東京グラフィティ”という東急百貨店のイベントが終わり、同時に企画プロデュースしていた、湘南の会場で開催した洋酒の新発売記念イベント“マイク眞木ライブ”も終わり、連夜の打ち上げで飲みまくっていた。それまでの2ケ月、日中はほぼ走り回っている状態だったことなど忘れていた。次の仕事の準備も少し進んでいたことの安心感と大きな仕事が無事終わった開放感に、酔いしれていた。化粧品会社の販促と新規出店の仕事も順調で気分が良く、それを体調の良さと誤認していた。

汗を流して走り回り、夕方になるとビールをあおる……。忙しくも楽しい日々が続いていた……。しかし、まだ暑さが残る9月半ば、そんな日々のツケを、僕は突然払わされることになった。それが、脳出血だった。

そう、あれからもうすぐ10年になる。あの年の夏も暑かった。そして、瞬く間に過ぎて行った。暮れなずんでいく渋谷や湘南の光景が短い夏の記憶の中で鮮明に残っている。仕事に関しては、気になっていったことがうまくいった瞬間や何度か生じた問題に現場対応した時のことくらいしか思い出せない。自分の存在に意味や価値があったのか、いや実際にそこに存在していたのか。そんなことさえあやふやだ。物事は、そこに関わる存在の一つや二つが消えたところで大きく変動することもなく進んでいくものだ。一体僕は何ができていたというのだろう。そんなことを改めて思う朝。

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「毎日同じが一番だよ」と同じご飯を同じように喜んで食べた後、同じように居眠りしている佐助が、とてもまっとうに見えた。残念ながら“食”と“安全”は飼い主に全面的に依存しているとはいえ、飼い主は依存されることに喜びを感じているのだからお互い様。役割分担てヤツかもしれない。

昭和少年漂流記“とっちゃんの宵山”更新しました!

              by Kakky

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