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唐変木

唐変木……最近はあまり目にも耳にもしなくなった言葉だが、僕は気に入っていて、稀にだが使うことがある。

改めて意味をネットで調べてみたら、“気が利かず偏屈なこと。そういう人”とあった。理解していたつもりの意味とは若干ニュアンスが異なるような気もする。僕の理解では“言外や行間に込めた意味や想いが伝わりにくい人”なので、偏屈というにはやや当たらない。

などと書いているのも、実は僕自身なかなかの唐変木だと自覚しているからだ。そして、気が利くと言ってもズレていることが多く、結構頑固でもあるからだ。しかし、偏屈と言われると、あっさりと“そうでございます”とは言いかねる。偏屈という字面が良くないせいのような気もするが、唐変木には“しょうがねえなあ”という感覚があるような気がする一方で、偏屈には“困ったもんだなあ”というニュアンスを感じる。唐変木の方が深刻には感じないのだ。まあ、でなければ“僕は唐変木でございます”とはなかなか宣言しにくい。自己弁護のようでもあるが……。

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ふとした時に目にする佐助のポーズ。

僕の頭に浮かぶ言葉は、“ざあます”と“よろしくてよ”。どうも古いなあ……。

*昭和少年漂流記“とっちゃんの宵山”更新しました!

              by Kakky

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台風一過、あるいは、雷一過

一週間続いただろうか。雷鳴に驚き怯える佐助に振り回される日々……。最早雷探知犬と化したかのような佐助。彼が地下室へと階段を下りて行き椅子の下に潜ると、10分も経たないうちに雨がやってきて、すぐに雨音が激しくなるといった調子。雷鳴が聞こえ始めるとパソコンに向かっているKapparの膝によじ登り抱っこを要求する。それからしばらくは、息荒く心臓は早鐘、小刻みに震える身体、虚空を彷徨う視線……、といった状態が続く。僕ではどうもダメなようだ。誰が頼りになるか、よく知っているのだ。

したがって、Kapparの予定は朝の天気予報に左右される。昨日は小田原に両親の様子を見に行くのを諦め、仕事をすることにして、案の定の豪雨と雷にも事なきを得た。

そして今日、小田原へ。今のところ、雨の予感はない。

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録っておいたハワイアン・ミュージックの流れるテレビの前の佐助。こんなのどかな、いかにも夏らしい光景は、何日ぶりだろう。気になっていたいくつかの疑問を調べる余裕もある。ただ、亜熱帯気候のような近頃の東京。スコールの到来には気をつけておかなくてはならない。

              by Kakky

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野分

風は見えない。風に揺らぐものを目にするか感じるかによって、風の存在は知ることになる。頬に感じるそよ風も揺らめく産毛のおかげ。直接には認識できないものを他のものの動きや反応によって認識しているケースは意外と多く、風などは身近な代表のように思う。

人によって認識力に差ができるのは、小さな動きや変化を感じ取る力の差であり、それが何によってもたらされた動きや変化なのかを読み解く力の差だと言ってもいいだろう。調査結果や統計が教えてくれる数値による景気やトレンドよりも、暮らしの中で感じる微細な変化から類推する景気判断やトレンド理解の方が、むしろ実感的で正確。その実感を検証し、より説明的なものに仕立て上げていく時に、調査結果や統計は本当に役立つものになる。……台風のことを昔の日本では野分と言っていたことを思い出し、そんなことを考えた。

野原に生い茂る草を掻き分けるように吹き抜けていく強い風。それが台風というものによってもたらされたものという認識は古代の人たちにはなかったはず。二百十日を過ぎる頃、毎年のように野の草を掻き分けて吹き抜ける強風が発生するものと思っていたことだろう。そして、その風は清々しい秋の空気と抜けるような空を連れてくるのだから、多少うの被害があってもやむを得ない。吹き抜けてくれるのを待とうじゃないか、と思っていたはずだ。

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同じ心境というより、なんだか不気味だから隠れていよう、という佐助。雨風が落ち着いても不安は消えないらしく、ひたすらKapparにつきまとっている。

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こんな日は買い物に行くのも大変だと思われる“ナナじいちゃん”。大丈夫!Kapparが弁当を届けますよ~~。

              by Kakky

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ドッグイヤー

“Dog Ear”ではなく、“Dog Year”のことである。

IT業界の成長著しく、渋谷が“Bit Valley”(渋谷の「渋」に引っ掛けてBit、渋谷の「谷」を足して「Bit Valley」…誰が言い始めたことやら)と呼ばれていた90年代後半、渋谷周辺には多くのIT関連の企業が誕生していた。

その頃よく言われたのが、「IT業界の進歩・発展はドッグイヤーで考えないと……」といったことだった。犬が人間の7倍のスピードで成長し老いていくことになぞらえていたのだが、そのうち「日進月歩どころではない。秒進分歩だ」などと言われるようになり、ドッグイヤーはむしろのんびりとした時間だとさえ言われるようになった。

そして、一様に早口でせっかちなIT起業家が渋谷界隈だけで2~300生まれ、そのほとんどがドッグイヤー1年くらいで消えていった。

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「時間なんて固有のものなんじゃないの?焦らない。急ぐ時は急ぐ。メリハリだよね」などとは言わないが、実際にドッグイヤーを生きている佐助、推定6歳半。人間の年齢に換算すると、45歳。よく見ると、少し顔が白くなってきたような……。

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昨日の“ナナじいちゃん弁当”。ナナじいちゃん92歳。老犬ナナちゃんの体調が良くないとかで、カートに乗せて動物病院まで約1.5キロを、何度か往復しているらしい。ナナじいちゃんにとっても、老いや時間はナナじいちゃん固有のもののようだ。

              by Kakky

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脳出血の年の夏

もう10年になる。

56歳の夏。企画プロデュースした“60s東京グラフィティ”という東急百貨店のイベントが終わり、同時に企画プロデュースしていた、湘南の会場で開催した洋酒の新発売記念イベント“マイク眞木ライブ”も終わり、連夜の打ち上げで飲みまくっていた。それまでの2ケ月、日中はほぼ走り回っている状態だったことなど忘れていた。次の仕事の準備も少し進んでいたことの安心感と大きな仕事が無事終わった開放感に、酔いしれていた。化粧品会社の販促と新規出店の仕事も順調で気分が良く、それを体調の良さと誤認していた。

汗を流して走り回り、夕方になるとビールをあおる……。忙しくも楽しい日々が続いていた……。しかし、まだ暑さが残る9月半ば、そんな日々のツケを、僕は突然払わされることになった。それが、脳出血だった。

そう、あれからもうすぐ10年になる。あの年の夏も暑かった。そして、瞬く間に過ぎて行った。暮れなずんでいく渋谷や湘南の光景が短い夏の記憶の中で鮮明に残っている。仕事に関しては、気になっていったことがうまくいった瞬間や何度か生じた問題に現場対応した時のことくらいしか思い出せない。自分の存在に意味や価値があったのか、いや実際にそこに存在していたのか。そんなことさえあやふやだ。物事は、そこに関わる存在の一つや二つが消えたところで大きく変動することもなく進んでいくものだ。一体僕は何ができていたというのだろう。そんなことを改めて思う朝。

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「毎日同じが一番だよ」と同じご飯を同じように喜んで食べた後、同じように居眠りしている佐助が、とてもまっとうに見えた。残念ながら“食”と“安全”は飼い主に全面的に依存しているとはいえ、飼い主は依存されることに喜びを感じているのだからお互い様。役割分担てヤツかもしれない。

昭和少年漂流記“とっちゃんの宵山”更新しました!

              by Kakky

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同窓会に絡めて

14日土曜日、田舎で中学校の同窓会が開催された。招待状が届き、電話でも誘われていたのだが、この時期の飛行機利用の帰省は、チケットが取りにくいばかりか高額なので、不参加にしてもらった。もう4回連続の不参加となる。開催時期を変えてもらえないかなあ。

一方、昨年は東京開催だった高校の同窓会。今年は広島で11月ということになっている。参加することにしているが、旅費、同窓会費等で、7万円ほどの出費となる。ほぼ国民年金1か月分だ。となると、他にできることはないか、と考える。

先日多系統萎縮症で亡くなった友人の霊を鳥取に訪ね、二人のなれそめから知っている奥さんと昔話をして広島へ。広島では、広島在住であり僕と同様脳出血を経験していることが昨年判明した中学時代の卓球仲間を訪ねる。という行程をほぼ同予算でこなせないものかと、様々な手法を検討した。

ほぼ“これだ!”と決まった2泊3日の行程を具現化するためにいつどこに電話するかもカレンダーに書き込みほっとした昨日の夕方、“ナナじいちゃん弁当”も出来上がった。

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最近、夕方6時~7時にはかけてくる約束になっている安否確認の2コール切りの電話に慣れ、朝の安否確認のために雨戸を開けておく習慣も完璧になってきているナナじいちゃん。弁当を届ける時のちょっとした会話も楽しみなようで、そのたびに、ほんの少しずつどんな人生を歩んで来られたのかも伝わってくるようになった。まるで、小さな同窓会で恩師に会うように。

              by Kakky

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IN&OUT

日本の玄関は、外と内の狭間にある“曖昧領域”。あるお宅の玄関まで入っても、まだお宅に正式に招き入れられたことにはならない。「まあお上がりください」と言われ、三和土に履き物を脱ぎ上がり框に足を下ろした時、初めて「お宅にお邪魔した」ことになる(…はず)。玄関という“曖昧領域”で応対するのは「玄関先での応対」ということになり、やや親しみに欠けるきらいがあり失礼に当たるのではないかと考え、「玄関先ではなんですから、まあお上がりください」などと、正式にお招きをする。しかし、それほどの用事があるわけでもなく気遣いされるのは心苦しい(上がってしまうと、お茶やお茶菓子がよういされるのが通例だし……)時は、「いや、こちらで十分です。時間もありませんし……」などとお招きを固辞することになる。しかし、それはそれで来訪を受けた側は、今一歩納得がいかない。心残りがある。「じゃ、せめてお茶でも……」ということになる。玄関を開けたらそこはもう家の中、という感覚の外国人には良くもあり面倒でもあるやり取りなのだろうが、他人への優しさや気遣いは、そんな“曖昧領域”で育まれていき、やがて作法やしきたりという文化となっていく。“小上がり”や“縁側”という物理的な“曖昧領域”を作る工夫は、建築様式を変えることにもなる。

“迎える”“送る”ことにある人それぞれの心の震えや昂まりを掬い取り、それを様式化することで安寧へと導く……。お盆にあたって、そんなことを思った。

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チビと親父。一人と一匹の遺影が窓際に。ここだったらINもOUTも容易くできるだろう。

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一方、雷の予感に怯えたのか、佐助はKakkyからのOUTとKappaへのINの中間点、地下への階段の上から3段目で、睡眠の境目にいた。

             by Kakky

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暑気払い・第一弾

4日前、アマゾンの宅配到着。「誰からだろう?ビールだよ」「誰からだろうね。ビールはうれしいね」などと言っていると、電話が入った。クローバーさんからだった。

「ビール届きました?本当はコロナにしたかったんだけど……。Kakkyさん、私がお邪魔する前に全部飲まないでね」

そう言われると飲みたくなる。早速冷やして飲んだ。「バドワイザーは夏に似合うねえ」と3本。なになに、まだ21本ある。

そして昨日、クローバーさん来訪。Kapparはちょうど“ナナじいちゃん弁当”作りに入ったところ。「4人前できるから、後でみんなで食べようね」とのことで、バドワイザー大会へ。

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佐助連れでKapparとクローバーさんがお弁当を届け、暑気払い・第一弾は本番へ入った。飲んで食べて、広島カープ勝利をCSで観て、クローバーさんご機嫌でご帰還。我々もご機嫌で、もうすぐ近くに引っ越してくる彼女を見送った。

さて、明日は暑気払い・第二弾だぞ~~~!

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払わなくちゃいけないほどの暑気に当たってたっけ?と佐助はいささか疑問ようだが……。

              by Kakky

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変則サマータイム

あまりにもの暑さに、思わず“うだる”の語源を調べてみた。

漢字で書くと“茹だる”だということを初めて知った。漢字にしてみると、意味も改めてよくわかった。“うだる”という言い方も、本来は“ゆだる”だったらしい。日本語が表意文字でよかった~~。

“茹だるような暑さ”の今日この頃。佐助の散歩の時間が朝は30分早まり、夕方は30分遅くなっている(*“早まる”の対義語として“遅まる”という言葉はない……不思議…)。一時導入論も出てきていた“サマータイム制”とは異質な、朝は早くなり、夜は遅くなるという“変則サマータイム”。わずか30分の違いで、散歩の状況は大きく変わるようだ。

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佐助のこんな姿の時間が短くなるだけだが……。

一方、最近は午後6時近くになると、庭の手入れをしている姿を見かけるという“ナナじいちゃん”。お元気なのはいいが、夕方でも30℃を超えている時もある。気をつけていただきたいものだ。

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7日の“ナナじいちゃん弁当”。次回は11日の予定。夏を乗り切ってもらわなくちゃ、ねえ。

             by Kakky

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残暑お見舞い申し上げます

暑さハンパなき折、皆さまお体にはくれぐれもお気をつけください。
そこのあなたっ、ビールばっかり飲んでちゃいけませんよ!
ってかあちゃんが言ってます。
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by Sasuke
Kakkyより……昭和少年漂流記“とっちゃんの宵山” 更新しました!

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蟹が届いた!

先週末、ナナじいちゃんから「3日、います?北海道から蟹が届くんだけど、ウチは一人なんで、よかったらお持ちしたいんですけど」と言われたKappar。当然、「いますよ。じゃあ、是非」と答えた。

そして昨日、3日お昼過ぎ、ナナじいちゃんが発泡スチロールの大きな箱を抱えて来訪。御年92歳。お元気なのはいいが、よくもここまで重い物を、と急ぎ受け取り開けてみると、立派なズワイ蟹の脚。おまけに、数の子の松前漬けまで入っている。

ちょうど仕事でバタバタしていたKapparが、取り急ぎ冷蔵庫に片付けていると、箱の中から何やら小さな書類を発見。ん?納品書?………ということでわかった“ナナじいちゃん”の気遣い。

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昨日はちょうど“ナナじいちゃん弁当の日”だったので、蟹もメニューに加わった。Kapparが届け、納品書の件は黙ったまま改めて蟹のお礼を言うと、「いやあ、女房がねえ……。何か北海道にねえ……」などとナナじいちゃんは言っていたらしい。……なかなか小粋なおじいちゃんだ。

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我々も晩御飯でいただいたが、“雷ショック症候群”から立ち直った佐助の、足元からのおねだり目線が切ないほどだった。佐助に蟹はダメ!なだけにねえ……。

              by Kakky

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ほぼ徹夜!!

不安はあった。天気予報が不吉だったからだ。深夜から広範囲にわたって“雷”雨?!

日曜の昼前と夕方の雷も一大事だった。人間の耳にはまだ届いてこない段階から雷鳴が聞こえるらしく、佐助は早々と怯えモード全開で、うろうろガタガタはぁはぁ。抱っこをせがんできた。

でもまあ、昼間だからよしとしよう。Kapparの仕事も切羽詰まってはいないし……。という状況だったが、“深夜から”となると話は別だ。しかも佐助、ここ数日少しだけお腹が緩い。被害は広まるかもしれない。

とまあ不安を抱えながらベッドへ。しかし蒸し暑く、なんとも寝苦しい。階下に降りてCATVのスイッチを入れた。

そして深夜、ウトウトしていた耳にカリカリ!パタパタ!と不審な音が玄関ドアから。覗いてみると、佐助だった。人がやって来た時の行動だと思い、外を見てみようと少しだけドアを開けた。その瞬間、足元からするりとドアから抜け出て駆け下りていく佐助。呼んでも無視で、門扉の下から潜り出ようと必死だ。胸やけかな?草を食べたいのかな?と思い、サンダルを履こうとするが、なかなかうまくいかない。やむを得ず、Kapparを呼び起こした。原因は雷鳴。僕が気付いていなかっただけだった。

それから、まずKapparが抱っこ。仕事に響くからとKapparには寝てもらい、交代して僕が抱っこ。そのまま気付くと4時を回り、腰が痛くてたまらなくなった頃、Kapparがまた交代しに来てくれた。

そんなこんなで、ほぼ徹夜。やっと落ち着いたかのように見えた佐助を、Kapparがお腹が緩いからと散歩へ連れて行ったのは、10時過ぎ

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少し落ち着いたものの、恐怖の名残を顔に残した佐助の写真を撮って帰ってきた。しかし、不安定な空はしつこく、今日の午後また雷鳴が佐助を襲う 。

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その時の表情がこれ。怖いからこその“へらへら顔”。いやはや……。

昭和少年漂流記“とっちゃんの宵山”更新しました!

              by Kakky

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