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脳卒中(脳出血、脳梗塞)患者は、いかにしてリハビリテーション病院を選ぶか?!‥‥厳しい選択‥③

一気に“回復期リハビリテーション”を充実しようという“上意下達”型の方針決定。それは、いかにも旧来型の「まずは、施設から充実」という考えで進められたように思える。専門病棟とベッド数の拡充には、まずは形の上でも受け入れ態勢を整えよう、という意図が垣間見える。新しいシステムや方針を短期間で浸透しようという時にはやむをえない方法論であるとはいえ、形ではなく内容が充実してこその医療であることからすると、いかにも問題ではある。医療の現場、患者の実態を常に観察し、未来予測の元に早目に手を打っておかなかったためであろう。

ただ、リハビリ医は、問題を孕みながらも増え続けており、 回復期リハビリテーション”は、内容の充実に向けて着実に動いているようには思える。

しかし、患者にとって最も大切なリハビリの現場はどうかとなると、まだまだこれから解決していかなくてはならないことが手つかずで残っているように思えてならない。

まず第一に、リハビリ・ノウハウの研究・開発と徹底である。現在、現場で働く療法士の多くは若い人である。そう恵まれているとは言えない労働条件下で、よく頑張っているなあ、と感心させられる人が多い。

ただ、彼らがどのような指導・教育を受けてきたのかは、とても気になる。なぜなら、日本はリハビリ後進国。ベテランの指導者が、数多く存在していたとは考えにくい。しかも、リハビリを必要とする患者は、あらゆる診療科からやってくる。異なる原因で起きた様々な身体の機能の不具合を一人の療法士が引き受けるのは、相当に難しいことであることは想像に難くない。

リハビリ医と同様、短期間に数多く養成された若い療法士がどのような指導を受けてきたのか、その実態を、門外漢の僕は知らない。しかし、患者としてリハビリの現場で経験してきたことから推し量ると、そのほとんどはスポーツ運動学的立場からのリハビリ・ノウハウを学んできた人達ではないかと思われる。骨折、捻挫等外的要因によって生じた機能障害のリハビリである。脳卒中や糖尿病等内的要因による機能障害のリハビリを教えられてきたとは考えにくい。

なぜなら、それはまだ研究過程にあり、“これだ!”という画期的な方法論は見つかっていない、と同時に、僕が経験したリハビリのほとんどは“筋トレ”型だったからである。まるで、スポーツのフォームの矯正をするかのように「ここの筋肉を使ってください」とか「お尻の筋肉に力を入れてください」とか「膝が伸び切らないように止められませんか?」といったことを言われ、筋肉の機能と身体の動きの関連性の説明を繰り返し受け、戸惑ったことのある方は多いと思う。

「それ、不随意筋じゃないんですか?」とか「そこを動かす指令を出すはずの脳細胞が死んじゃってるもんでねえ」とか、まるで言い訳のように言いながら、1単位20分を“意味あるのかなあ”と思いつつ過ごしたことが、僕は何度もある。「じゃあ、他に方法があるんですか?」と問い返され、「そうですね。頑張ります!」と、いつもより懸命になったこともある。

意識することが動くことにつながるとは、今でも思えない。意識し過ぎることはむしろよくないのでは、と思える。ほとんど無意識でできていたことを意識すると、失敗やつまずきが多くなるものだ。もちろん、かと言って、どうすればいいか、僕に判るわけもない。

ただ、できることならば、患者の選択の自由度がもっと高まってくれないか、と思う。

メイン・ストリームになっていると思われる“スポーツ運動学的立場からのリハビリ”以外に、様々に研究されているはずのリハビリも受けてみたい。鍼灸師や趣味の先生を選ぶように、療法士を選択する自由を得たい。

様々な原因に因るものだから平準化、均質化することが難しいのがリハビリである。だからこそ、選択の自由が患者にもたらされてもいいのではないか。そう思うのである。そしておそらく、そうなることが療法士の切磋琢磨を生み、労働環境をよくすることにもつながるのではないか、と思うのである。

自由度が低く、リハビリ・ノウハウも定まらず、リハビリ医さえ不足している今、僕たち患者には、病院を選択する自由だけが、ほんの少しだけ残されているに過ぎない。しかも、選択にあたっての手がかりはないに等しい。

それが実情であることを認識しつつ、リハビリは自助行為であることに立ち戻り、家族の協力の下、徹底的に自ら調べ、足を運び、目と肌で実感的に選択するしかない。

ポイントは、リハビリ・マインドの有無である。そしてそれは、患者ときちんと向き合い関わっていく意志と熱意の有無を意味するものである。

1~2時間、リハビリが行われている現場に身を置いてみること。それが、最も大切なことだと、僕は思う。どんなに解説されても、料理は食べてみないと、自分の舌に合うかどうかわからない。リハビリも同様である。

マーケティングは、いつでも必要なものなのである。

60sFACTORYプロデューサーKakky(柿本)

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