「しない」と「できない」の狭間
脳卒中のリハビリの難しさは、「しない」と「できない」の狭間にあると思う。
セラピスト(療法士)の言葉で最も辛く、疑問だったのは「なぜ、できないかなあ」という台詞だった。
初台リハビリテーション病院の理学療法では、この台詞を数回耳にした。「お尻の筋肉に力を入れればいいんですよ。ここ!ここで!」「膝をこの状態で止められないかなあ」といった表現に、「それができればねえ」とか「それがうまくいかないんですよねえ」などと応えていたが、三度目の同様の言葉にはさすがに少々怒りを感じ、「おっしゃることができるんだったら、リハビリしてないいですよ」と、やや声を荒げてしまった。
現在主流の運動療法が正しいとは限らない、というのは通説になりつつある。脳細胞のダメージをいかに補填していくか、正解はまだない。
寝たきりになるのを避けることが主眼だった運動療法に対する疑問や反省を現場まで浸透させていくことが、運動療法も進化させていくことになると思うのだが‥‥。
そう言えば、「筋力強化で動くようになるんですかねえ、動かない筋肉の強化というのもねえ」と、口に出して様子を伺ってみた時、「他に方法ありますか?」と強い調子で問い返されたこともある。
そりゃないぜ!
60sFACTORYプロデューサーKakky(柿本)
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