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百貨店は、生き残れるか?!

「それでも、百貨店はずっと存在しているから、何か存在価値があるんじゃない?」。そう問いかけられたことが数回ある。

百貨店との取引条件(ファッションの場合)は、一部の力のあるメーカー、ブランドを除き、掛け率50%(販売価格の半額での納品)、消化仕入れ、店員の派遣、経費の分担、‥‥と、どんどん厳しいものになっている。どこで落ち着くのかさえまだわからないほどである。年々歳々落ちていく売り上げを取引条件でカバーしていこうとするこの姿勢は、メーカー、生産者を疲弊させるばかりか、顧客のメリットをも奪い続けてきている。‥‥それでも、百貨店は消えないではないか、という疑問である。

僕は、「立地だけじゃないかなあ」と答えている。百貨店は、残念ながら「駅から多少離れていてもわざわざ行く所」ではなくなっている。デパ地下も駅から地下道を通じて直接入店できるメリットに支えられているのであり、“百貨店の”食品売り場ということは、それほど大きな意味を持っているとは思えない。

今や、百貨店にわざわざ行く理由は、ほとんど見出せないと言っても過言ではないだろう。三越と提携、東急などに人材を送り込んでいる伊勢丹も、新宿という巨大ターミナルと地下道でつながっているからこそ、なんとか百貨店の面子を保てているに過ぎない、と僕は思う。新宿以外では、伊勢丹も百貨店という業態を成功させることができていないことが、その証拠である。伊勢丹がそれでも利益を生み出せている理由は、海外で定評はあるものの、日本ではまだ正式販売に至っていないブランドや商品をいち早く販売している、その情報力にある。パイオニア・メリットを享受しているのである。だから、パイオニア・メリットが希薄になると、また新しいブランド・商品を見つけていかなくてはならない。伊勢丹はMDにおいてフロントランナーでいつづけることによって、やっと伊勢丹でいられるのである。老舗であり、優良固定客の存在が多いことに胡坐を掻いている間に、すべてが古臭く、かつ固化してしまった三越が、その情報力を欲しがる気持ちはよくわかる。が、新宿でできたこと、あるいは新宿だからこそできたことが、他のエリアでもできるのだろうか。何しろ、百貨店の存在は、もはや立地に依存している状況だ。立地特性すなわち来街者特性、居住者特性、乗降客特性に適合するか否かは、別問題のように思えなくもない。

ただ、伊勢丹のノウハウが敷衍できるかどうかが、百貨店生き残りの大きなポイントの一つになることは、間違いないような気はする。2~3年、観察してみたい。

60sFACTORYプロデューサーKakky(柿本)

60sFACTORY活動日記は、こちら。

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