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ポコペンの不思議!?

Kakkyの昭和おもしろ事件簿④ー1

駄菓子屋の主役、“ポコペン”の不思議と悲しい結末。

イラスト(どんなものかは、憶えていない)が描かれた大きな箱がミシン線で小さく区切られ、たくさんの小箱に分かれている。子どもたちは5円(だったと思う)を払い、その小箱を指で開ける。その時の、実際には聞こえない音を形容して、ポコペン。ポコペンは、そんな「当てもの」だった。

もちろん、ほとんどが外れ。グリコのおまけのような小さな景品を持って帰ることになるのだが、子どもたちの狙いは、当然“大当たり”。ポコペンの正面に威風堂々と飾られたモデルガンだった。“小当たり”もいくつか用意されていたような気がするが、眼中になかったので記憶にはない。

小学校六年生の時だった。米屋のはす向かいの駄菓子屋は、普通の民家の玄関先に平台を並べたような店。いかにも、おばあさんの生活費の足しになればいいといった商いだったが、その暗い店先には、常連の子どもたちの出入りが絶えなかった。僕もその一人だった。

最初に凝ったのは、“ねぶり籤”。紙製の籤を一枚引き抜き、ねぶる(舐める)もの。ほとんど、“スカ”という外れを示す片仮名が浮き出てきて終わり。なんだかあっけなく、次に凝ったのが“ニッキ”。赤や緑や青の毒々しい色に染められた紙だが、それを噛むと独特のシナモン味がする。紙の色がなくなるまで味わい、白くなった紙を吐き捨てる。チューイングガムの代用品のような代物だ。これが、一時大流行。授業中にもこっそり噛み、先生に「みんな口を開けてみろ!」と突然言われ、近づいてくる先生の形相に、開けずに頑張っている口をそっと開けるのをみんなが注視していると、口内が見事に緑や赤に染まっているのに出くわす、といった光景を何度か目撃した。無様に口を開けたまま先生の拳骨を頭頂部に受け、首をすくめる同級生の姿が忘れられない。

そして、ニッキの次に小遣いを投入し始めたのがポコペン。モデルガンの魅力と、開ける時の感触の楽しさに因るところが大きかったが、他に魅力的なものがなかったのも確かだった。僕も、“大当たり”を夢見て足繁く通った一人だが、いつも外れ。次第に、苛々が募り、小さな怒りさえ芽生え始めていた。で、一計を案じた。

ポコペン買占め作戦、である。

ーつづくー

60sFACTORYプロデューサーKakky(柿本)

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