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リハビリというビジネスー①

約30年前、仕事が順調でややゆとりがあった頃、「シルバーマーケット」という言葉を初めて目にし、まず大きな疑問を感じた。マーケットと呼ぶからには、シルバー(この表現も、その頃始まったように記憶している)と呼ばれる人たちに消費力がなくてはならない。“老後のための蓄え”を、潜在的消費力と呼んでいいのであろうか。シルバーマーケットを真剣に考えていくのであれば、シルバーをいかに“生産者”にしていくか、を考えなくてはならないはずだ。そう、思ったのだ。 *団塊マーケットにも同様な問題はある。

で、僕は考えた。シルバー同士が生産者と消費者になればいいのだ、と。早速、ゆとりがあるのに任せて、企画書を作った。

養老院専門のフリーペーパー企画だった。それ以前から、「おじいちゃん」「おばあちゃん」と一律に呼ばれ(今はそういうことはないようだが)固有名詞をなくしていく養老院に入居している老人たちの心根を想像して残念に思っていた。また、京都の下宿先のおじいちゃんが、80歳を過ぎても現役の宮大工だったのが強く印象に残っていたからかもしれないが、人は誰でも死の直前まで生産者たりうる、と信じていた。だから、養老院で暮らす人たちにも生産者でい続けてもらいたい。そのために、生産されたものを販売するための通販機能のあるフリーペーパーがあればいいのでは、と考えたのだった。

自分で運営しようと思っていた。企業からの商品広告、協賛広告の獲得と、通販を通じて得ることができる少しの利益があればやっていける、と考えていた。そのためには、まずは養老院の協力を得なくては、とプレゼンをした。駄目だった。残念だったが、いつか実現したいという思いは、むしろ強く残った。

親父が肝臓癌を再発した際、「Quality Of Lifeの方が重要だ。ただ生きていて何の意味がある?!」と、放射線治療を止めて自宅での普通の暮らしを選んだ時、50歳を少し越えていた僕は、改めて思った。僕は、これから何らかの生産者でい続ける道を選んでいかなくてはならない、と。

ビジネスと言うと大げさに聞こえる。しかし、生産者でい続けるということは、規模の大小は別にして、経済行為に関わっていくということである。趣味と仲間の世界に沈殿することとは違う。

そんな思いが強く、僕にとっての生産とは?を考え、準備していた矢先の脳卒中発症であり、入院生活だった。したがって、初台リハビリテーション病院への入院は、リハビリを受ける側の視点だけではなく、リハビリというビジネスがいかにして成立していくのか、実態はどうなっているのか、という視点からも興味があった。いろいろと考えることが多かった。

60sFACTORYプロデューサーKAKKY(柿本)

60sFACTORY活動日記は、こちら。

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